通院歴
私は2011年3月から、いわゆるメンタルクリニックに通院しています。当初は抗不安薬を処方されている程度ではありましたが、2013年春頃から体調の変化を感じた事をきっかけに2013年8月に通院した際に、うつ病と診断されました。それから約8年弱、うつ病治療のために通院しています。通院頻度も、当初は2週間に1回でしたが、再就職した後は1ヶ月に1回になりました。但し、昨年8月からは、症状が安定せず薬の量も増えている事もあり、再び2週間に1回と通院頻度が増えています。
メンタルクリニックの診療科
さて、私が通院しているのは街中にあるメンタルクリニックです。昔は精神疾患となると、大きな病院の精神科しか選択肢もなく、まず初診を受けるにしても敷居が高く感じました。しかし、今は街中にメンタルクリニックが増えてきて、敷居も低くなってきたように感じます。そんなメンタルクリニックでよく見る診療科の看板は、心療内科と精神科の2つが並んでいる事が多いです。私が通院しているクリニックもそうです。ところでこの2つ、一体何が違うのでしょうか?
私も当初は、何が違うのかわかりませんでした。強いて言えば、精神科というより心療内科という言葉の響きの方が、通院するにも敷居が低そうだなと思った程度です。しかし、この2つ、関連性は高いけど、異なるアプローチで診断するものになります。
この話題を記事にする前提として、専門的な事は私にもわかりません。しかし、どのような症状があって、どの診療科に通院する必要があるかを知る事は、本人が病気を向き合う上で大切な事だと思います。精神疾患の分野では、この辺りが曖昧なように思われるため、これからクリニックに行こうか悩んでいる方にも、長年通院している方にとっても、有益な情報だと考えています。
心療内科とは?
まず心療内科ですが、内科と付いている事から、身体への変調を伴う症状が関係してきます。例えば、吐き気、頭痛、胃痛、下痢といった身体的症状の場合、内科医療の観点で診察や検査をした上で病名が判明します。しかし、色々と検査しても異常なしと診断される事があります。そこで、そのような症状となる要因が心理的なものであったり、社会的な環境変化によるものだという可能性がある場合に、その最終的な診断をする所として心療内科があるという訳です。症例としては、心身症といったものが挙げられます。
精神科とは?
では精神科の場合はどうでしょうか。こちらは、不安や落ち込みといった気分の症状、幻聴や幻覚などの精神症状、物忘れなどの認知症状、不眠等の睡眠症状といったものが、精神科の対象となります。うつ病、統合失調症、認知症等が挙げられます。ただ、うつ病の場合ですと、身体的な症状にも悩まされますので、症状によっては心療内科の範疇か、精神科の範疇か、ここは医者が判断するところですね。
心療内科と精神科
という訳で、心療内科と精神科って、そもそも診断するまでのアプローチが異なります。しかし、不安や気分の落ち込みがあって、食欲も落ちて胃薬も効かないというような症状になると、心療内科と精神科それぞれのアプローチで診断される事もあります。そのため、メンタルクリニックの多くが、心療内科と精神科の両方の看板を掲げている事が多いのです。逆に、心療内科のみというクリニックって、あまり聞かない気がしています。精神科のみの場合は、大きな病院の中にある診療科という位置付けの場合が多いような気がしてます。更に言うと、心療内科と精神科の看板を掲げているクリニックには、内科も併設しているケースもあります。これは、身体的な症状の原因を切り分けるという観点でも必要な事ですね。
私の実体験
実際に私も、うつ病と診断される直前の春頃にこれまで感じた事のないような倦怠感に悩まされて、他の病気になってないかを調べるために、血液検査を経験しています。結果として身体的には問題なかったため、当時服用していた抗不安薬の継続で様子を見るという事になりました。その後、うつ病と診断されたという訳で、同じクリニックで医者も同じでありながら、精神科→内科→心療内科→精神科という診察経緯を辿っています。明確に医者から説明された訳ではないのですが、自らの経験を振り返って、各診療科の特性を考慮すると、こうなるのかなと、私自身の中で結論付けています。
終わりに
私のようにメンタルクリニックに通院している方も、自分がどのような症状でどの診療科に通っているのかを知っておく事は、自ら病気と向き合うという観点で知っておいて損はありません。また、精神障害者保健福祉手帳を取得して障がい者雇用枠で就職しようとしている方にとっては、自分がどのような病気でどのような症状があるという事を自己分析する上でも、非常に役立つと思います。
素人目線ではありましたが、自身の経験も織り交ぜながら解説させて頂きました。同様の疑問をお持ちの方、長年メンタルクリニックに通院している方に向けて何らかのヒントにでもなれば幸いです。
コメント
基本的に、心療内科は内科医が、精神科は精神科医が診る領域です。街中のクリニックに心療内科が多いのはそのためです(内科医なら、心療内科と看板を掲げられるということ)。なので心療内科には、医師とは別にカウンセラー(臨床心理士)がいて、内科医が出来ないカウンセリングを請け負うのです。
入院が必要な重い症状がある場合や希死念慮が強く1人にしておけないような場合は精神科にかかるべきでしょうね。
コメントありがとうございます。
気付くのが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
なるほど、そういう事なのですね。
臨床心理士がいるのも、心療内科だからという事にも納得しました。
貴重なご意見ありがとうございます。勉強になります。